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ABOUT

氏名:三浦 富智(Tomisato Miura), Ph.D. 准教授

所属:弘前大学大学院保健学研究科

     医療生命科学領域病態解析科学分野(検査技術科学専攻)

担当科目: 

 ・大学院

分子細胞化学、基礎細胞分子生物科学特論

細胞分子生物科学特別演習、細胞分子生物科学特別研究

染色体検査学、染色体解析演習

 ・学部

分子生物検査学、分子細胞学実験、医用生物学実験

 ・21世紀教育(旧教養科目)

生物学の基礎ⅡD

 ・被ばく医療プロフェッショナル

染色体線量評価、染色体線量評価演習

我々は、弘前大学染色体研究グループの一員として、被ばく線量評価法に関する研究を中心に行っています。また、青森県弘前市の特産品であるリンゴに豊富に含まれるプロシアニジン類の機能性に着目し、抗腫瘍効果を報告してきました。以下に、これまでの我々の歩みを紹介します。

被ばく生物線量評価と弘前大学染色体研究グループの活動



二動原体染色体法、PCC法、CBMN法などの細胞遺伝学的生物線量評価法をベースとして、被ばく線量評価法およびそれに関連した染色体構築に関する研究に取り組んでいます。

弘前大学理学部生物学科「系統学および形態学講座(二講座)」にて染色体を学んだ3名(吉田先生・中田先生(被ばく研究所)、そして三浦)が弘前大学で開始した被ばく医療人材育成計画を機に一緒に研究を行うことになりました。

2010年より米軍放射線生物学研究所(The Armed Forces Radiobiology Institute, AFRRI)へNRC senior fellowとして留学し、細胞遺伝学的被ばく線量評価法に関する研究をスタートさせ、2011年3月に帰国する間際の出来事でした。2011年3月11日にあの大地震が東日本を襲ったのです。そして、津波の影響を受けて福島第一原発の事故、当時日本を離れていた私はニュースで様子を見守ることしかできませんでした。そして、日本に戻ってきてその痛々しいほどの傷跡に驚きました。



緊急被ばく医療では、個人の被ばく線量の推定が重要となります。国内外では、被ばく事故に対応するため染色体ネットワークが構築され、細胞遺伝学的被ばく線量評価に関する研究、技術の維持、普及等が行われています。我々も、弘前大学染色体研究グループ(HU/CRG)を立ち上げ、被ばく線量評価法に関連する研究を行っています。



さらに、2011年、弘前大学は福島県浪江町と復興支援を目的とした包括協定を締結しました。我々も、”今できることをやろう”をスローガンに各自の経験をもとに復興支援プロジェクトを立ち上げました。被災住民の安全・安心に寄与できるよう活動しています。

リンゴプロシアニジンの生物学的機能性に関する研究​



リンゴに含まれるポリフェノールの中で、リンゴに特徴的な成分としてプロシアニジン類があります。我々は、プロシアニジン類の機能性に着目し、その機能の解明に取り組んでいます。

弘前大学が立地する青森県は日本一のリンゴ生産県で、中でも弘前市を中心とする津軽地方は主要生産地です。春には真っ白なリンゴの花、秋には真っ赤なリンゴの色と香りで地域住民の心を和ませてくれます。



フレンチパラドックスを機に、植物に含まれるポリフェノール類の機能性が注目されるようになりました。我々はリンゴポリフェノールが腫瘍細胞にアポトーシスを誘導し、抗腫の増殖を抑制することを明らかにしました。リンゴに含まれるプリフェノールの特徴として、左図で示したようにカテキンがオリゴマーを形成したプロシアニジン類が約50%以上含まれているのが特徴です。我々は、このリンゴプロシアニジン類が抗腫瘍活性の主要成分であること、さらにプロシアニジンの重合度に依存してその活性が上昇することを明らかにしました。



現在は、農研機構果樹研究所との共同研究で、生活習慣病への効果を解析中です。

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