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RESEARCH

当研究室では、Biodosimetryに関連した研究を行っています。

被ばく線量評価には、物理学的線量評価と生物学的線量評価があります。このなかで、生物学的線量評価は個人の被ばく線量を推定できるため、その後の医療に重要な役割を担っております。国際的ゴールドスタンダードである二動原体染色体(DIC)法に加え、バイオマーカーを用いる方法など、様々な方法が開発され、被ばく事故のバックアップ体制において不可欠です。

※ Biodosimetry(生物学的被ばく線量評価)

Cell Cycle Progression Index



未成熟(早期)染色体凝縮(premature chromosome condensation, PCC)法では各細胞周期の染色体像が観察されます。三浦とBlakelyは被ばく線量に依存して各細胞周期の出現頻度が異なることを見出しました。

我々はこの頻度の変化(G1-PCC細胞とG2/M-PCC細胞の比)に注目し、cell-cycle progression index (CPI)と命名しました。現在、線量評価におけるCPIの有用性を検証しています。

Fuzzy chromosomes

PCC法において、染色体凝縮誘導のために用いるphosphatase inhibitor, calyculin Aの処理時間に依存して毛羽立った染色体(fuzzy chromosome, FuzChr)が誘導されます。この現象はコルセミド処理では認められず、PCC法における染色体凝縮および染色体構築の維持機構は通常の染色体観察時とは大きく異なると考えられます。

FuzChrが誘導された細胞では、環状染色体等の染色体異常の解析が困難となります。現在、FuzChrの誘導メカニズムを解析中です。

Metabolomics in Blood Culture

生物学的被ばく線量評価法のゴールドスタンダードとして用いられる二動原体染色体(dicentric chromosome, DIC)法は解析に時間がかかるという問題を抱えています。一方、血清中タンパク質などのバイオマーカーを用いた解析では、継時的変動が著しいという課題が挙げられます。

そこで、我々はLC-Tof/MS/MSシステムを用いたメタボローム解析を行い、双方のメリットを兼ね備えた新規バイオマーカーの開発に挑戦しています。

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